まちづくりグループ「はりんこ塾」は、平成の名水「白山美川伏流水群」に選ばれたことを契機に、美川地区の町おこしに取り組んでいます。
今年度は、伏流水群の案内マップを作成し、JR美川駅や商工会、石川ルーツ交流館などで、名水を訪ねる方々に無料で配布しています。
また、これまで名水の位置が分かりづらかったことから、はりんこ塾では自主的に主な湧水個所の誘導看板の設置するなど町おこしを行ってきました。
しかしながら、美川の伏流水がどのような成分が含まれているかを知る人がおらず、説明ができないことから、これまで市が行った水質検査の結果をもとに、追加調査や文献を参考に研究を行い、このほど報告書をまとめました。
報告書によると、旧厚生省の外郭団体「おいしい水研究会」が提示した要件をすべてクリアした水であることが分かりました。つまり「おいしい水」であることの証明が示されたのです。
美川地区の伏流水の水質はWHO(世界保健機構)の飲料水水質ガイドの分類では硬度50mg/l程度の軟水であること、成分ではカルシウムが市販されている国産のミネラルウォーターより多く含んでいることから、飲料用に適していることが分かりました。
日本ミネラルウォーター協会から紹介されている硬水・軟水の使い分けによると、ミネラル分の少ない軟水は、抽出力が強いためコーヒー、紅茶、緑茶やウイスキー、焼酎など香りを大切にするものに用いた方がおいしく戴けるほか、ご飯などの穀類のよい香り引き出すため軟水が抜群である。また、和食に用いられる昆布やカツオのだし汁を取るときにも、軟水を使うと、グルタミン酸・イノシン酸などのうまみが抽出され易いことから、日本人の食生活に適していることが分かりました。
また、市販のミネラルウォーターより多く含まれているカルシウム分は、血液をアルカリ性にし、成長期の骨・歯などの硬組織を形成するなど、多方面での利用を期待しています。
今後、はりんこ塾では、市に対して大型看板の設置をお願いするほか、名水のPRにより美川地区の活性化・交流人口の増加を目指します。
”おいしい水”と”快適性”のいずれの基準にも充分満たした水であることが実証された
「白山美川伏流水群」。
ミネラルの少ない良質な軟水で、お茶・コーヒー・焼酎の水割りなど、香りを大切にするものにはとても良い効果がある水です。
また、ご飯を炊くときの水に用いると、良い香りのおいしいご飯になるそうです。
そして、この軟水は昆布やカツオの出し汁に使用すると効果抜群です。