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石川 |
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コアジサシの営巣地守ろう
美川自然人ク 手取川で清掃に汗
絶滅危ぐ類 飛来願う
(上)コアジサシが卵を産みやすいように、美川自然人クラブの人たちは砂地のごみを拾った=美川町湊町の手取川河口で、(下)金石海岸の繁殖地でもコアジサシがすみ着いている=金沢市金石西で |
県レッドデータブックの絶滅危ぐ類Iに分類されているコアジサシの営巣地を守ろうと美川自然人クラブは五日早朝、美川町湊町の手取川河口でごみ拾いと草刈りに汗を流した。 (池田悌一)
コアジサシは毎春、繁殖のため南半球から日本に飛来する。地熱で卵をふ化させるため草が少ない砂地を好み、浅いくぼみを作って産卵する。産卵適地の手取川河口でかつては毎年三百羽ほどが確認されたが、近年は百羽前後に減った。ことしは今月三日に約十羽が確認されている。
美川自然人クラブは、手取川流域の生態系を守るため住民有志で三月に結成された。この日はコアジサシの繁殖環境を改善するための作業に約二十人が参加。空き缶や菓子の空き袋、漁網などビニール袋約四十個分を拾い集めた。
赤井栄樹会長は「車や人が卵を踏みつぶしてしまうことも多く残念だ。コアジサシ繁殖地には立ち入らないようにしてほしい」と呼び掛けている。
コアジサシ 産卵のため東南アジアやオセアニアから飛来するチドリ目カモメ科の渡り鳥。小アジやアユなどの小魚を、水中に飛び込み捕る。体長約30センチ。4月中旬ごろ渡来し8月中旬ごろ旅立つが、繁殖場所の破壊により国内での確認は20数カ所にとどまる。県内では、美川町の平加海岸と金沢市の金石港周辺で確認されている。
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