■安産川(やすまるがわ)
巣作り子育てをする、可愛い珍しい淡水魚トミヨが生息する湧水の川
安産川は霊峰白山を源とする手取川(一級河川)の最下流部に合流する支流です。手取川の支流の内、最も下流部河口に近い河川です。源流は河口より約4km上流の白山市水島地内で、河口は手取川の河口付近(白山市美川地域)で合流します。登録上では一級河川で源流は白山市長屋町、河口は白山市永代町で全長2,2kmとされています。流域は手取川扇状地の最も先端部に位置するため、過去よりその流れの殆どは地下水が湧き出たものです。流れの殆どが白山手取川の伏流水であるので、水温は冷たく、夏でも14〜20度を上まることはありません。生活に密着した信仰の川で、昔からの言い伝えでその川の水を飲むと子宝・安産に恵まれると言われていました。
安産川は手取川扇状地の最下流でありながら、水は済みきっており、低温であることから、梅花藻やミクリ・フサモなどの水草が豊富で、湧水域に生息する淡水魚トミヨ(当地では通称「はりんこ」)やシマドジョウ・スナヤツメなどの魚類が多く生息しています。以前から地域の住民の生活に密接に関わっていたこともあり、農業水・飲料水・洗濯・食品加工などに利用されています。
安産川の流れと清流の証である水草「ナガエミクリ」
湧水のシンボル的な水草「梅花藻(バイカモ)」
安産川で見ることが出来る水草
湧き水「安産銘水」が流れ込む「親水公園」