はりんこ(トミヨ)増殖池の日誌

毎年あまりにも同じ記事が続く様なことに気づいたのでこの辺でいったん日誌を中断します。
特別変わったことが起こった時点で(気が変わった時に)また、再開したいと思います。

5月11日(日)
池の周りの雑草がアッと言うまに伸びて、みにくくなったので草刈をする。池の中には稚魚がたくさんいるのが確認できた。小さなプラケースを池に入れてすくいあげると、稚魚が確認できる。一度で、最高20匹いる個所もあり、まずまずだと思った。ただ、水草が少ないので、フサ藻も安産川から数カ所に入れて巣つくりの場所を増やしてあげることにした。


4月16日(水)
今日、美川町のはりんこ「トミヨ」が美川町指定文化財「天然記念物」に指定されました。足掛け8年の年月を経てようやく指定されて嬉しいきもちで一杯です。池のトミヨも喜んでいる気がします。ただ、指定されると更に保護活動を活発にして行かねばならないと思いますし、次のステップ(石川県の天然記念物)へと活動を続けて行くことが大切だと実感しています。


1月11日(土)
昨年11月に植えた梅花藻は順調に育っている。アオミドロは昨秋から非常に少ない。トミヨは大小たくさん見られる。いいこと尽くめで今年(2003年)は明けているので、このまま何事もなく産卵期を迎えたい。

平成15年↑


12月30日(月)
今年もあと2日となった。池のトミヨは大小様々な大きさの個体がたくさんいる。アオミドロが少なくなった分、フサモや梅花藻等の藻も少なく、なんとなく寒そうな感じがするが、トミヨは観察しやすい。来春の産卵期の前には藻(水草)を増やしたいと思った。今年も多くの美川産トミヨの子孫が次年度に残されると言う事は非常に喜ばしい事である。

12月23日(月)
11月後半から、塾のメンバー中正さんが1週間に1回、トミヨの主な餌さであるヨコエビを池に入れている。今日もヨコエビを池に入れてやったが、大きなトミヨ(6〜7センチ)が沢山いるのが見える。トミヨの数の割には水草が少ないのでは?と思った。トミヨを増殖するにはその環境を良くしなくてはならないのだが、最も重要な事は豊富な湧水であるが、水草のことも考えないといけない。水草が少ないとエサであるヨコエビも少なくなるからである。

12月8日(日)
今年の増殖池はアオミドロがなぜか少ない、と言うか殆ど無くなっている。冬だからかも知れないが、今年の9月に池の下半分を清掃してからアオミドロが少なくなったと思う。水草が少ないからなのか?又、こまめに取り除いていたからなのか?今の所まだ不明です。数年経って様々な要因(気候や廻りの環境など)の変化などを記録して調査しないとわからないのではと思う。

11月23日(土)
今日は久しぶりに穏やかな小春日和の日だ。梅花藻のある川を昨日見てみたら、夏見た時よりかなり増えていたので増殖池に少し持って来て水の流が少しでもある湧水の流れ込む個所に植えてみる。ヨコエビも少ないので川から捕獲して入れてみた。

11月6日(水)
久しぶりに池を見てみると水草はフサモが少しと清水苔だけになっていて、池の中は観察しやすい。アオミドロが少なくなっている。誰かが取り除いてくれたのか、寒くなって自然に減少したのか?只、トミヨ達は元気で泳いでいるのがわかる。

9月29日(日)
今日は秋の安産川清掃の日だ。川の中の水草と岸の雑草を刈り取り、川を綺麗にするのが目的です。トミヨの事だけを考えたら水草はそのままにしておきたいが、民家が回りに一杯ある川でもあるのでそうはいかない。人とトミヨの共生を図らなければならないのだ。秋から冬にかけてトミヨの数が激減するのはこの為なのか?それとも自然に減少するのか?ただ、ここ数年調査を重ねていて言える事は、秋から冬にかけて激減しても、翌春にはまた数が増えることだ。

9月15日(日)
はりんこ自然教室でトミヨの増殖池と安産川の水草を清掃する。川の中にはメダカが沢山育っていて稚魚が沢山見られた。また、フナの幼魚3cm程度のものがタモ網に多くかかった。トミヨまだまだ多く生息している様子。池の中は梅花藻はほぼ全滅している。清水苔も水面に浮かんでいる部分が茶色に枯れている為見た目が悪いと言う事でそれも取り除くことになった。お陰で水面から水中が多く見学できるし、清水苔もすぐに新しいものが増えてくるはずなのでこれでも良いのでは?と思った。

8月18日(日)
池の梅花藻は殆どダメ、フサモも殆どが枯れている。流れがないのでフサモの古い茎には茶色のぬるっとした苔みたいなものがべっとりと付いている状態。アオミドロも下半分は殆ど覆われていて採っても採っても数日で元の状態になってしまう。思いきって上半分の清水苔も含めてフサモの茎や水苔アオコ類を10人程で除去する。久しぶりにきれいな池の状態になった。清掃作業後、午後3時頃に安産川の放水路の河口(海に至近)で繋がっている堂尻川で簡単に調査を行ったところ、な、なんと、トミヨが2匹確認されました。3面張りの直線の川だが、数年経って所々に藻が生えていてウグイやアユなどが数年前から確認出来たが、まさかこんなところにトミヨがいるとは、、、湧水も殆どないと思われるが、やはり安産川の下流に流された個体がなんとかぎりぎりの生息環境の状態で生き延びていたのであろうか?これからも、他のところを調査しなければならないと感じた。

7月28日(日)
今年の夏は暑い日が続く、池の中は冷たい湧水で溢れていて、なんだかトミヨ達がうらやましい気がするが、梅花藻やフサモなどが少なくなってきている。ムクムク清水ゴケは結構あるのだが、流れのない池だから、流れのある川に育つ梅花藻やフサモ・エビモなどは池には向かないのであろう。トミヨにとってみれば、カナダ藻でもなんでも良いみたいだが、、

7月14日(日)
前日の集中豪雨で安産川の水位が一時的に氾濫寸前になる。この為に本流の手取川から沢山の流木が逆流して流れ込んでしまった様子。親水公園のところまで流木で一杯。本当に急激な雨は怖いものだ。ただ、増殖池は何事も無かったように静かであった。トミヨも豊富な湧水で不自由なく生活している様子。

6月29日(土)
美川保育園の園児50名と保護者50人、計100人で増殖池の観察と安産川の自然観察教室を行う。トミヨは親魚幼魚ともに川には数多く生息している様子。池にも生まれたばかりの稚魚や2〜3cmの今春生まれた個体が数多く見られた。ただ、梅花藻が少なくなっているのが残念だ。その他、確認されたものは、アユ・めだか・ドンコ・ウキゴリ・ドジョウ・アメリカザリガニ・モクズガニ・カワニナなどであった。

6月16日(日)
先月16日に安産川に放流したメダカは、500m上流(増殖池のさらに上流)にも40〜50匹の群れをなして泳いでいるのが岸から見える。トミヨも2〜3cm程の今春生まれた稚魚が沢山見られる。非常に嬉しいことだ。この時期はトミヨも新しい生命が沢山生まれたばかりですので、このまま数多く生き残って欲しいものだ。増殖池にも、1センチ程度の稚魚が観察すると見ることができるし、真っ黒なオス魚がせっせと巣作りを行っている様子も観察できる。

6月2日(日)
地元平加町の住民とはりんこ自然教室による、春の安産川清掃を行った。今回は、川の岸は住民の方々に、川の中の藻や水草は、はりんこ塾が主に清掃した。本来なら、巣作りが行われている時期なので川の中は触りたくないが、水草が川の流れを妨げたり、ゴミが引っ掛かって環境に良くないので、ある程度川の中の水草も刈ることにする。

5月16日(木)
増殖池の下流約400mの安産川沿いに、川と水に親しむことを目的とした「親水公園」が完成した。これを記念して、安産川産のメダカを数年前から自宅で増殖していた松寺氏の好意により、美川保育園児80名によるメダカ2000匹の放流を行った。昔なじみの「メダカの学校」の再来を願って「元気に育って!」と、、

5月5日(日)NO2
石川ルーツ交流館で喜んでいたら、その後、増殖池に行ってみたら、、なんと、、昨年4月に起きた事件と同じことが起きてしまった!池の上流半分は、清水苔と梅花藻で水面が見えないくらい一杯に覆われていたのですが、ちょうど観察しやすい様に?半分くらい、藻が池の外に上げられているではないか。外に上げられた藻の中を見てみると、、トミヨの成魚や巣が何個か確認されました。生まれたばかりの稚魚は小さいので調べる事は出来ませんが、おそらく数百匹は確実にいたはずです。なんと言うことか!!観察しにくい様に見えたのか?善意のつもりの清掃だったのか?今が一番稚魚が藻の中に潜んでいる時なのに、、、、

5月5日(日)NO1
石川ルーツ交流館の水槽で、巣作り産卵が成功したようだ!1匹の雄が水槽の右端の方で盛んにファンニングをしているのが見られた。良く見てみると確かに巣があるようだ。中には卵があるかどうかは見る事ができないが、ファンニングをして新鮮な水を一生懸命送っている姿をみると、確かに卵はあるはずだ。27日以来5月5日までに、1万人以上が来館し、水槽も沢山の観光客に覗かれたはずなのに、よくぞ頑張った!と言いたい気持ちで一杯です。

4月25日(木)
4月27日に美川町の石川県庁跡地にオープンする「石川ルーツ交流館」にトミヨの飼育水槽を設置することになり、水槽に入れるためのトミヨを一生懸命探したが、なかなか捕獲できない。やっとのことで、雄1匹と雌3匹を捕獲できたが、増殖池から雄を1匹だけ止むをえず拝借することにする。

4月14日(日)
透明プラケースで池の藻の中の水を何回かすくってみると、、、いたいた、1センチくらいの稚魚がそこらじゅうで見られる。昨年よりもやはり巣作りが早くて稚魚の数も多い様子。このまま数多く育ってほしい。

4月7日(日)
相変わらずアオミドロを除去する。暖かくなって日照時間が増えたせいか?活発に池の中を泳いでいる。池の中のいたる所で巣作りをしている様子。黒っぽい大きいオスが数多く見られる。1ヶ月後には稚魚で池の中は一杯に?

3月16日(土)
晴天、今年の桜の開花は観測史上一番早いそう。東京でも今日桜の開花宣言がなされた。石川県でも、3月下旬とのこと、春が早いということはトミヨにとっても巣づくり産卵が早いだろう。今日も二週間ぶりにアオミドロを除去した。トミヨは元気に泳いでいる。

3月11日(月)
晴天、最高気温は10度くらい。池を覗いて見ると先日アオミドロを取り除いた為か、トミヨが多く見られる、単なる今までは藻の陰に隠れていて見えなかっただけなのか?それに婚姻色を帯びた雄とお腹が膨らんだ大きな雌もすぐ観察出来る。もう既に春、今から巣作り産卵の季節が、いやとっくに来ているみたいです。

3月3日(日)
良いお天気だが寒い日だった。池のアオミドロを除去していて巣を発見。中には卵が、しかも目玉が黒く見える卵だ。もうすぐ孵化するだろう。今年初めての巣を発見できてすごく嬉しい。早く元気に育ってほしい!

2月17日(日)
アオミドロが一杯で池の半分以上の水面を覆っている。しばらくそのままにしてみて様子を見てみようと思ったのでなにもせずに観察したが、池の中は非常に見づらい。梅花藻も順調に増えている。

1月13日(日)
晴れ、1月とはいえ良い天気の1日、池のアオミドロは相変わらず多くなっている。網で大部分を取り除くがこれも続けなければならない。トミヨの数ははっきりわからないが、注意深く観察して8匹見ることが出来た。2〜3cmの稚魚4匹と5〜6cmの成魚4匹だが、冬の真中であまり動き回らないのか?エサが少ないのか、確かにヨコエビの数も少ないと思った。

1月1日(火)
午前中曇り、午後から雨の天候だが、年は代わっても池に自噴する湧水の量は減少していない。トミヨの数こそ今年は昨年より少ないが、梅花藻は上手く増えている。この増えた梅花藻で、今春、巣作り産卵を沢山してもらい、安産川にもトミヨの数が増えて欲しいと年頭に思う。

平成14年 


12月8日(日)
石川県内のトミヨ生息地は、美川町と寺井町の一部(手取川水系)ともう1ヶ所、志賀町の米町川水系の於古川に通じる水路だけである。志賀町の堀松小学校のビオトープ池と、学校の玄関にもトミヨの水槽を設置したとのことで、見学に行ってくる。生息地にはこの時期にしては個体の数が結構いるようであった。いや、美川町の個体数が少ないだけなのかも?志賀町の方でもトミヨの保護に力を注いで行くみたいで嬉しい。

11月11日(日)
今年の夏から秋にかけてトミヨの数が1・2年前と比べて非常に少ないと思ったが、今日久しぶりに観察してみると3センチ程度の個体が、何匹か容易に観察出来たので少し安心しました。今春の成魚は産卵して死んでしまい、稚魚が藻の中に潜んでいて極端に数が少なく見えたのであろうか。安産川自体にもトミヨの数が現在は非常に少ない。

10月26日(金)
志賀町の堀松小学校の5・6年生26名と教師の方2名が、今春、学校にビオトープを完成させ、トミヨ(志賀町の)を飼育しているとのことで、美川町といしかわ動物園を見学に来ました。簡単に説明をした後、増殖池で、トミヨを見学するが、トミヨの数が少なくてちょっと残念でした。やはり湧水が大事であると言うことが少しでも理解していただくと良いのですが。

10月16日(火)
美川小学校の飼育委員会の児童30名ほどに、ビオトープの話を中正氏が講義した後、増殖池の見学を行った。トミヨに関する質問が何問も出て、地元の小学生にも意識がだいぶ広がったようで安心する。が、トミヨの数は非常に少ない。

9月12日(水)
増殖池には相変わらずアオミドロの繁殖がすごい。近所の人がサギが頻繁に来ていて何かを食べているみたいだと指摘がありました。また、別の人から10cm程のフナが1匹、池にいるようだがトミヨの稚魚を食べているのではないか?と心配する忠告があった。フナについては7月1日の清掃の時に確認しているが、フナ1匹だけ捕獲するのは非常に難しい。サギ対策に付いては冬場のエサ不足時のみ(今冬もそうしたが)網を張ろうと思う。アオミドロは出来るだけ取り除いてみることにする。

9月2日(日)
増殖池にはヨコエビが沢山いる。ちょっと池を覗いて見ただけでもヨコエビが泳いでいるのがすぐ確認できるくらいです。親魚が少なくなってヨコエビはトミヨに食べられるより繁殖する方が多いのであろう。7月に赤井さんがパイプの給水口に桶を設置し、川砂を敷き詰めて梅花藻を植え付けてみたが、その場所は池の中の下流域に位置しているにもかかわらず、梅花藻はうまく繁殖している。梅花藻は新鮮な湧水が出ている場所でないとうまく生息出来ないことがこれで解ったような気がします。

8月31日(金)
明日からは9月です。トミヨの巣作りは殆ど終わったのかと池の中の水をプラケースで何度もすくってみて観察してみると、1センチにも満たない稚魚が数匹見つかった。おそらく孵化後1〜2週間くらいと思われる。遅めの親魚が産卵したのでしょう。実際には10月頃でも産卵が行われるとのことで、1ヶ月後にも観察してみようと思った。2cm程度の今春生まれた稚魚も、川へ流れていったのか、あるいは7月1日の池の清掃時に逃げてしまったのかあまり姿が見えない。藻の中に隠れているだけなら良いのだが?

8月13日(月)
最近、安産川の水が非常に多い。川の中のフサモやミクリが成長して流れが緩くなったせいであろう。カナダ藻も相変わらず多いがトミヨにとっては良い環境かもしれない。池の水が流れ込むところに群れをなしてトミヨが泳いでいるのが見られた。池からの水は冷たいのでそこに集まってきたのであろう。

8月8日(水)
姫路市からはるばる美川町へ自然の状態のトミヨを見たいと、増殖池と安産川を見学に来られた人がいたので案内する。池のトミヨは親魚が産卵後に死んでしまったのか、個体数が少ない。しかし、川には沢山いるようだ。トミヨの生息の南限よりはるか南の地方の方に来ていただくのは大変嬉しいことで、はりんこも喜んでいるのでは、、、

7月27日(金)
昨日今日と少し涼しくなった。先日もメダカを見つけた時にアオミドロが繁殖しだしていたので少し除去したが、今日見てみると排水側半分の方はアオミドロが相当増えてきている。出来るだけ取り除いたが、フサモなどがアオミドロに覆われて可愛そうだ。7月1日に掃除をして以来1ヶ月と経っていないがやはりこまめに取り除く以外に方法はないのか、ヨコエビは結構いるみたいなのにあまりアオミドロを食べてくれないのでしょうか?何か他に良い方法はないのか?、教えてください。

7月21日(土)
今日も非常に暑い日だ。池を覗いていたら水面近くに小魚が群れを作って泳いでいるのに気が付いた。メダカだ。しかもその数は50匹くらいか。水が冷たいせいなのか排水口の方にだけ2つほどの群れで泳いでいる。おそらく誰かが放流したのであろう。今年誕生したものらしく、1,5〜2cmくらいの子供のメダカである。トミヨにとってはあまり影響はないかも知れないが、トミヨの増殖池とはっきりと看板に書いてあるのに困ったものだ。しかし、その他の魚が知らないうちに放流されてもすぐにわからないのが怖いと思う。

7月14日(土)
清掃後の増殖池は非常にきれいになったが、水草が少ないので、梅花藻とエビ藻少々とフサモを植え付ける。この時期湧水の水量が抱負で池に入ると非常に冷たい。トミヨにとっては命の源である地下の伏流水が減らないように願いたいものだ。

7月1日(日)
4月頃にいしかわ動物園の方からの提案があり、メンバーで協議した結果、本日、増殖池の清掃を完成以来初めて行う。メンバー及びはりんこ自然教室メンバー・その他の協力者16名と子供5名で午前8時30分ころから池の水を抜き始め浅くなってからまず、水草をバケツなどに取り、その後トミヨを捕獲し池の廻りや水中の石を洗い池底の砂をかき回して洗浄する。トミヨはすべて捕獲することは出来なかったが、水を入れながら石・水草・トミヨの順に池に戻した。昼頃に終了し、午後から池を見に行くと非常にきれいになっていた。夕方にはヨコエビを池に入れてエサの確保をした。アオミドロの除去と池底の様子の確認・トミヨの数の確認が目的であったが、トミヨは今回捕獲出来たのが成魚74匹と稚魚15匹であった。トミヨの数は捕獲出来なかったものを推定すると成魚150匹、稚魚150匹くらいではないかと思う。とにかくこれでしばらくはアオミドロの発生が抑制されるのでは、、、

6月17日(日)
はりんこ塾メンバーの一人と一緒にヨコエビを安産川から捕獲し池に入れる。ヨコエビはこの時期非常に沢山藻の中にいて、時々3センチくらいのトミヨが網に入る。この時期は孵化後二ヶ月程度のトミヨが一番多く見られる時期だ。ヨコエビを池に入れるのは当然トミヨのエサとしてだが、最近ヨコエビがアオミドロを食べてくれるのではないかという情報もあり積極的に多くのヨコエビを池に入れてみることにした。

6月3日(日)
はりんこ自然教室・平加町住民で安産川の清掃作業を行う。川岸の草刈と川の中の藻類(主にコカナダ藻)を中心に除草し水揚げした藻の中に隠れているトミヨを探して川に返した。同時に増殖池のアオミドロを出きるだけ除去した。

5月20日(日)
メンバーの中に同じ事を思う人がいたので、増殖池の何匹かを本来の川に強制的に還すことにした。しかし巣作りの真っ最中で池の中をあまりかき回したくないので、冷凍アカムシを入れてそれを食べにきたトミヨを網ですくおうとしたが思うように沢山とれない。何とか、オスメス合わせて38匹捕獲し、安産川の上流に放流する。そこにはヨコエビが目視で沢山泳いでいるのがわかるくらい一杯いたのでエサは充分と思われる。無事に産卵して増えてほしいものだ。

5月19日(土)
アオミドロをタモ網で除去してみた。水中のアオミドロも網にかかってたくさん取れる。水面のものだけを除去するよりも効率が良いみたい。トミヨは非常に沢山いる。藻の陰や石の間など隠れるところは沢山あるし。じっとしていれば目立たないのでこれらを考慮すれば300から400匹くらいいるのでは?過密状態で種の存続としては良くないのではと思う。

5月13日(日)
4月22日に見つけた巣の卵が孵化したようだ。5ミリくらいの稚魚が数匹、巣のすぐ近くで確認できた。やはり、産卵から孵化まで二週間から20日くらいかかる様だ。ゴールデンウィーク中と前日に暇さえあれば水面のアオミドロを除去したが、天気が良ければ半日で水面に浮かんでくる。

5月6日(日)
安産川の主として下流域を生息調査してみた。トミヨも数匹、しかも産卵寸前と思われる大型のメスも5匹網にかかった。ウグイは網で捕獲するには難しい魚ではあるが、一網で12匹捕獲したこともあった。それと、アメリカザリガニが非常に多くいる。全体的にウグイ、ザリガニ、ドンコなどが多かった。どれもトミヨにとっては天敵であるが何とか生息している個体が見つかったのはうれしいことだ。

4月29日(日)
池の中の藻が極端に少ないので梅花藻とフサモを近くの川から取ってきて植え付けた。これから1年で1番の「産卵ラッシュ」なので少しでも藻を多くしたい。しかし、池の下流ではアオミドロが多いのでこれから出来るだけ取り除くことにこころがけることにする。

4月22日(日)
私の聞いた限りでは、はりんこ塾のメンバーやその関係者、行政関係の方などなど誰も知らない。やはりいたずらなのだろうか。池の中を隅々まで注意深く調べてみても、巣はいくつか残されていたものの稚魚はまったく見つからない。大変残念でしかたがない。成魚が残されたのが不幸中の幸いである。今後2度とこのようなことが起こらないように願いたいものです。

4月20日(金)
久しぶりに池を覗いてみると、ちょっとおかしい。梅花藻と清水苔が極端に少ない。誰かが池から藻を取り除いたようだ。今まさに藻の中は孵化したばかりの稚魚と卵が入っている巣が一杯あったはずなのにいったい何が起こったのだろうか?いたずらなのか、善意のつもりで池を掃除したつもりなのか。こころあたりの人たちに聞いてみることにする。

4月8日(日)
稚魚を注意深く観察してみると、藻の中でほとんどじっとしている。プラケースを藻の中に沈めて救い上げると1回に付き、5〜6匹くらいの稚魚が入っている。藻の中から離れると一生懸命泳いで藻の中に帰ろうとします。早く大きく元気に育て!

4月1日(日)
今日は天気が良くていい気持ち。池を注意深く覗いていると、いたいた発見、5ミリくらいで細くて頭だけ丸く大きくみえる、まるでお玉じゃくしの子供みたいな「トミヨの稚魚」が。二匹三匹と藻の間に静かに潜んでいました。これで、増殖池完成以来3年目の代4世の誕生です。これから大きく育つのが楽しみです。しかし、池にはアオミドロが水面を覆うように繁殖している。何とかしたいが、何時ものように水面のものだけ取り除いた。

3月4日(日)
3月に入り少し春らしくなってきたので、池にかぶせた網を取り除く。ついでにアオミドロの除去(水面部分だけだが)をした。1週間に一度くらいの間隔で冷凍アカムシをメンバーの一人が池のトミヨに与えている。今年の産卵も間近か?藻の手入れをしていて1つの巣を発見した。10日ほど経てば稚魚が生まれるかもしれない。

1月28日(日)
1月中旬の大雪の為か、アオサギが池に頻繁にくるようになり、トミヨをエサに食べている様子。付近の人からも連絡があり、細くて目の粗い魚網を池にかぶせた。冬で日照時間も短くトミヨの活動が鈍っているためか覗いてみてもほとんどすがたが見えない。冷凍アカムシを池にいれてみたら、底のほうから、藻の陰から1箇所に付き十匹くらい出てきました。ひとまず安心しました。

平成13年 


11月23日(土)
アオミドロの水面の部分だけきれいに取り除いてみた。しかし、水中や底の部分は取り除くのは厄介だ。もう少し様子を見てみることにした。最近(この夏場より)、安産川にウグイの大群が手取川より上がって来るようになり、その数は数万匹か? ものすごい数で群れをなして泳いでいる。せっかく生まれたトミヨの卵や稚魚などが食い荒らされる危険が目に見えているため、頭を悩ます要因が又ひとつ増えてしまった。

11月3日(金)
結構寒くなって来たにもかかわらず、池の中のアオミドロみたいな藻が消えていかない。トミヨにとっては悪くはないのかも知れないが水生植物は生息の妨げになっている様子。もう少し様子を見てみたい。

10月15日(日)
池の付近や下流の方はうぐいがすごい数で群れをなしている。トミヨはどうか観察すると少しは岸から見えたのでひとまず安心。池の方はと言えば水の流れこむ近くは梅花藻は元気だが、水の出て行く方の半分はアオミドロで底まで緑一色に覆われている。もっと寒くなって来れば普通の藻類が元気になるのか?トミヨは元気で沢山確認できるので良しというところか。

8月20日(日)
手取川親子自然観察会を行った後、すごく暑い中、池を観察した。水量が豊富で水は冷たいが相変わらずアオミドロが非常に多い、水が出ている方の半分はアオミドロが少ないが下流の方は繁殖がすごい。やはり「川」ではなく、池なので夏場は仕方がないことなのですかね。エビ藻を一房植えてあるが全然元気がない。トミヨの数は非常に多いのでひとまず安心。

7月9日(日)
はりんこ自然教室にて、手取川支流の観察を行う。春にエビモと思われた藻は実はヤナギ藻であることが判明した。エビモはやはり非常に少ない。梅花藻も同様である。増殖池のコカナダモを9割ほど取り除いた。梅花藻やフサモが生息しやすいように空間をつくる。

6月25日(日)
夏に近づき池の中にはアオミドロがたくさん繁殖し、梅花藻やフサモが生育しにくくなっている様子である。これも自然現象なので仕方がないとは思ったが、出来るだけ取り除くことにした。トミヨの数は非常に多く幼魚成魚入り混じって沢山確認できる。

6月4日(日)
安産川清掃の後、はりんこ自然教室において、トミヨ増殖池の観察と勉強会を行った。自然教室の子供10人と和波町子供会の児童50人、保護者15名にいしかわ動物園の田中舘講師がはりんこの生息・習性や巣つくりなどに付いて詳しく説明がありました。池にはトミヨの三世達が数多く確認出来ます。

5月5日(金)
手取川支流の北川周辺を水生植物の調査をする。エビもが沢山確認されました。梅花藻も昨年夏より少なめでしたが確認できました。

4月28日(金)
ついに、稚魚を確認!池の隅々をいつものように注意深く観察すると、、、いた!いた!いました!! 8ミリくらいの茶色っぽい稚魚が一匹!ほんの数日前に生まれたばかりだと思われる幼魚がじっと藻の中に潜んでいたのです。その後、藻の観察をしていて、ひとかたまりの藻を手に採って見たらなんと、トミヨの巣ではないか!白い卵が数十個、しかもかなり大きい!これはあと数日で孵化するものであるに間違いない。増殖池二年目ですぐに3代目の誕生です。それと、びっくりしたのは、7センチもあろうかと思われる実に大きな婚姻色を帯びた真っ黒なオス!メスはといえば6センチもののお腹の大きな個体がちょっと見ただけで数匹確認されました。これから観察するのが楽しみです。いよいよゴールデンウィーク、トミヨもますます子育てに「急がしウィーク」か?

3月12日(日)
冷凍アカ虫を少し池に入れてみると、藻の中から数十匹が出てくる。メスで大きいものは5〜6センチ、オスは4〜5センチだが黒っぽく婚姻色を帯びているものが一杯いる。おそらく、巣作りを藻の中で行っているのでは?4月頃には稚魚の大群が見られるかも?今から暖かくなるのが楽しみです。

2月13日(日)
「はりんこ自然教室」でいしかわ動物園の佐野氏に講師としてご指導いただき、池の中を見ていただいた。トミヨは問題ないみたいだが、藻の大部分が外来種のコカナダ藻の為、絶滅危惧種であるバイカモやホザキノフサモ・ナガイミクリなどを植えて育ててほしいとの指摘がありました。

1月16日(日)
冬で日照時間が少ない為か、藻の中に潜んでいるトミヨが多く、活動はあまり活発ではない様子。エサになるヨコエビを調べてみると、2〜3ミリくらいの食用に適する大きさのものが数多く見られたので安心する。冷凍アカムシを少し入れてみたら、数匹が食いついてきた。やはり産卵は3月頃にならないと無理なのか?

2000年1月1日(元旦)
穏やかに新年を迎えた「はりんこ達」は、人間の2000年問題などまったく無関係ではあったが、世紀末から新世紀にかけて生活環境が増えることを望んでいるようであった。

平成12年 


11月28日(日)
石川県の広報番組「ほっと石川」のテレビ取材があり、(12月5日午前7時15分放映)増殖池にヨコエビと藻を入れる。ついでに安産川を調査したが、トミヨは結構、藻の中にいるようだ。少し網を入れただけで数匹網にかかりました。深みの淵にクロ藻を多数入れてみた。JR美川駅の水槽にも藻を入れました。(赤井・板倉)

11月14日(日)
池の中央部の淵(深さ約1メートル)の底に成魚5cmが数匹いる。淵以外は深さ30cm程度なのでもう少し深みのところがあった方がよかったのでは?と思った。今までクロ藻と言っていたのは日本産のものではなくカナダ藻で生息力・繁殖力はすごく強い。ところで梅花藻は石川県では手取川下流域の支流にしか生息していない様子です。梅花藻も保護しなければならないようである。

10月17日(日)
地元平加町の住民とはりんこ塾による、秋の安産川清掃を行った。雑草で川面が見えなくなるまでになっていましたがきれいになりました。増殖池はクロ藻がしっかりと池になじんでいる様子。トミヨはやはり4センチの大きさが主である。

9月26日(日)
以前、池に植えた梅花藻がかなり減ってきていたので、クロ藻をかなり入れて見る。やはりこれから巣作りをするのに、藻の量が少ないといけないので、生息力が強いクロ藻をたくさん池に植えて巣作りを容易にしてあげるのがベストだと思う。

8月22日(日)
増殖池にて地元平加町の方々と「はりんこの懇談会・勉強会」を行いました。自然環境保全は特に地元・地域の人達がよく理解して、他の人達を率先して行動して行かなければならないと思います。参加された方々は良い話し合いの場となり、増殖池も良い方向に行くのではと思いました。同じ日、ヨコエビを多数池に入れました。トミヨの方は、3センチ〜4センチとなり、もう1〜2ヶ月たてば巣作り・産卵へとうまく行けば行くかも?

7月5日(月)
美川小学校にて、飼育栽培委員会の児童21名にトミヨの生態などを指導する。その後、安産川で生息調査をし、小さな網で14匹捕獲できました。最後に増殖池で児童達に池の大切さを勉強してもらい、学校のトミヨ観察水槽に14匹をいれて、子供達に飼育してもらうことになる。

7月2日(金)
少しでもエサにならないかと思い、さなぎ粉を少し池に入れてみる。

6月20日(日)
川の水をバケツで10杯ほど池に入れる。フサ藻と安産川の川底の土を池に入れてみる。

6月15日(火)
トミヨの稚魚は少しづつ成長し、1,5センチ〜2センチほどになっている。かなり池の中を泳ぎまわっている様子だが、やややせている。エサが不足しているのか?

6月6日(日)
平加町の春の安産川清掃と、はりんこ自然教室の増殖池の観察会が行われ、清掃の時に刈った藻の中を調べたところ約20匹の稚魚(2〜3センチ)を見つけ、池に放流する。

6月上旬
稚魚は1センチ〜1,5センチに成長し、池の隅々まで分散し、泳いでいるのがわかる。その数は約100匹か。

5月末頃
池を注意深く覗いて見ると7ミリ〜1センチ程度の稚魚が見える。梅花藻とミクリを池に植える。

5月20日頃
稚魚数十匹が孵化した。

5月8日頃?
1匹のオスが、巣作りをし、メスに産卵させたようだ。

5月5日(水)
オス1匹とメス1匹を放流。安産川上流・下流ともにトミヨはなかなか捕獲できない。同時に梅花藻を多数とヨコエビ多数を池に入れる。

5月2日(日)
はりんこの生息調査後、藻とエサになるヨコエビを池に入れる。カナダ藻多数、ヤナギ藻、菖蒲2株。ヨコエビ多数、トミヨはメス5匹のみ捕獲出来たので試験的に放流する。5匹の内の数匹はかなり腹がふくらんでいた。

3月末
トミヨ増殖池が完成。

3月中旬
安産川の空き缶拾いの作業の後、ほぼ完成した増殖池に水を張る。

平成11年 


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